第138回 C-NET ひたち 俳句会を開催

10月2日、第62回芸術祭日立市民俳句大会が、多賀市民会館に於いて開催されました。
薄曇りの暑い日でしたが当日参加37名、事前投句、応募作品204句当日席題は(中)でした。

記念講演  演題「なるほど・ザ・遍路」
      講師 中野 育雄市俳句連盟副理事長

日立市長賞 かなしみはうすれゆくもの盆の月 高橋 喜久江
日立市俳句連盟会長賞 ひと言が座をなごやかに敬老日 今橋 和子
日立市俳句連盟会長賞 喜寿米寿卒寿もそろい盂蘭盆会 吉田 節郎

10月の句会

  • 日 時 :10月19日(水)13:00~16:00 句会
  • 場 所 : NPO法人コミュニティNETひたち多賀事務所

小野先生の講話

  今月は「俳句に近道はあるか→ない」ではどうすればよいか。
俳句の基本を身につけること。基本は写生、洋画の写生を取り入れ、五感を遣って表現する。正岡子規は「俳句は写生だ」「俳句は写生に始まり写生に終わる」と言っている。
・素直に身近に有るものを五感を通して写し取る。

 土門 拳(カメラマン)本質を捉えて撮っているカメラマン。
  例 茄子の写真、模写をする、本質は何か、手で触る、色は、艶は、そして
    自分で実感したもの、感激や驚きを自分の肌で感ずる。そこから茄子の本質を掴む。
    自分が同化するように、時間をかけてよく見る。
    読者が共鳴、共感するように感動を表現する。

例句
春寒やぶつかり歩く盲しい犬  村上 鬼城
自分が耳疾で苦労している。犬を通して自分を語らせる。俳句は物に託せである。だから共感する。
例句
春風や闘志抱きて丘に立つ  高濱 虚子
春風は明るく広がりがある。木枯らしでは悲壮感、炎天では闘志がオーバー。
細かいことに捉われず肯定的に詠む。 淋しい、悲しいを持ってくると広がりがなくなる。生の言葉はよくない。読者が感じて胸に響くような鑑賞ができるように詠む。対象物になりきることが大切です。

淋しい、悲しいを持ってくると広がりがなくなる。生の言葉はよくない。読者が感じて胸に響くような鑑賞ができるように詠む。対象物になりきることが大切です。

第138回C-Netひたち俳句会結果

小野さとし先生選

特選 妖精が潜みゐるかに金木犀 典 男
倒木の中はからつぽ水澄めり キミ子
弥生より種を継ぎて来し稲架襖 仁 志
里の名の防人の碑や刈田中
粛々と今年米炊く夕べかな 芳 洲
秋の夜の談論風発同期会 興 洋
リハビリに励む廊下や蘭の花 源 一
人はみな運命ありけり星流る 光 夫
一時の犬の遠吠え虫の闇

文責 櫻井 キミ子

【 俳句会リーダー   櫻井 キミ子 】
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