今回の句会から「夏雲」システムを使った句会を行うことになった。
NHK俳句で紹介があり内田芳洲さんが作者に接触し使用許可を得て事前に2回予行を行い本番実施となった。
夏雲システムは日本国内で900以上の句会が採用している新しい方式で、システム上で投句し投句期限が過ぎるとアトランダムに作者名なしの一覧表が出来る。これに基づき選句をすると得点順、個人別、句別の一覧が出るようになっている。
従来幹事がメールで届いた投句を一覧表にまとめ選句依頼をし、選句結果をまとめて句会に臨んでいたものを全てシステムが行ってくれるので幹事の手間が省けて更に句会の時間も短縮された。このシステム利用に尽力頂いた内田芳洲さんに感謝申し上げたい。
◆ 互選 合評 ◆ 選句の結果の高得点順に掲載
8点句 | 鯨尺母の名薄く日脚伸ぶ | 禮 子 |
4点句 | 生きしもの五感澄まして春を待つ | 典 男 |
4点句 | 街ゆけばマスクが競ふ色かたち | 典 男 |
3点句 | 春寒や母の自分史繰る夜更け | 芳 洲 |
3点句 | 布草履二足編み上げ春を待つ | 禮 子 |
2点句 | 春立つや形見の作務衣羽織る夜 | 芳 洲 |
2点句 | 春日差す微笑む妻の遺影かな | 芳 洲 |
2点句 | 空き部屋のなにか落ち着く冬日和 | 典 男 |
2点句 | 冬うらら一句も出来ず早三時 | 禮 子 |
1点句 | 如月や泰然自若庭の石 | 光 夫 |
1点句 | 小春日や散歩途中の立ち話 | 興 洋 |
1点句 | 早春賦教則本の綴じ逃ぐる | 仁 志 |
文責 大島 興洋