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第68回 C-Netひたち 俳句会を開催
第68回 C-Netひたち俳句会

  11月始め、万葉最終歌の地、平家落人伝説の里を訪ね3泊4日の隠岐の旅へ行ってきました。羽田発のANAで鳥取空港へ因幡国庁跡に始まり、安徳天皇陵、白兎神社、三仏寺(投入堂)、島後へは浪が荒くフェリーは欠航。出雲大社、松江城、国曳きの稲佐の浜、八雲旧居見学、翌日島前へ渡りました。赤壁、赤はげ山牧場には、隠岐馬、黒隠岐牛が放牧されていました。
 最後に後鳥羽院資料館、隠岐神社、行宮所跡、後鳥羽院火葬塚を廻りました。後鳥羽院火葬塚の近くに加藤楸邨の句碑「隠岐やいま木の芽を囲む怒涛かな」がありました。
 楸邨は、「人間探究派」と呼ばれる俳人であり、高貴な歌人・後鳥羽上皇に思いを重ね隠岐へ渡ったのは、昭和16年、36歳の時といわれています。孤独と混沌を抱えた楸邨の胸に、隠岐の荒々しい自然と、流された後鳥羽上皇の孤独が思われ、一気に178句の連作が出来たと言われています。    
   
12月の句会
 ・ 日時:12月15日(水)14:00~17:00 
                 13:00~14:00 忘年昼食会
 ・ 場所:NPO法人 コミュニティNETひたち多賀事務所
  
小野先生の講話
 今月は『旬の句を沢山作ろう』というお話でした。
 その時にしか詠めない感情を大切に残したい。
 前回の「紅葉道和服姿の君がゐて」典男句に絡んでのお話でした。
事例句
・「妻留守のずうーと留守の冬銀河」・・妻が亡くなったとは直接言ってないが、冬銀河という季語で語っている。
・「妻の名をふと口にする霧襖」・・・・襖の向こうで妻が返事をしたような不透明な情景を霧襖が表している。
・「黙契の了りていたり冬の虹」・・・・黙っていても通じ合う仲が了ってしまった。冬の虹の季語が効いている。
・「忽焉と妻逝きし後春寒し」・・・・・突然に妻が亡くなった。悲しい気持ちを春寒しの季語に託している。
 作句の場合、直接に言わないで、季語を上手く使って余韻、余情を読者
に感じ取って貰う
ことが大事。   (村山 記)


第68回C-Netひたち俳句会結果

 小野さとし先生選
  
 熟れ柿は母のこうぶつ遠筑波  要四郎  
 ◎  晴天や湖あをあをと冬桜  キミ子  
 ◎  銀婚の妻老いもせず年の市  芳 洲  
   海風を好きと干し藷反り返る  斐紗子  
   展望風呂より冬夕焼けの大筑波  興 洋  
   うす紅く筑波を背なに冬薔薇    
   沖へむく古舟ひとつ冬の雨  光 夫  
   秋時雨ついうとうとと昼過ぎし  良 佳  
               
                      俳句会リーダー 桜井キミ子記

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